2013年3月27日水曜日

中国のレアアース輸出量、2月は前年比約3倍増=価格低下が影響




● 25日、中国の今年2月のレアアース輸出量は前年同月比289.12%増の1106トンに達したが、レアアース価格は前月比で低下した。写真は四川省にあるレアアースの採掘場と生産工場。


レコードチャイナ 配信日時:2013年3月27日 6時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70686&type=0

中国のレアアース輸出量、2月は前年比約3倍増
=価格低下が影響―中国メディア

 2013年3月25日、「割安・大量」は、先月の中国レアアース輸出を形容する一言だ。
 北京商報の報道によると、中国の今年2月のレアアース輸出量は前年同月比289.12%増の1106トンに達したが、レアアース価格は前月比で低下した。

 中国のレアアース輸出価格はこれまで数カ月間にわたり低下を続けており、今年1月の下げ幅は37.56%に達した。
 2月のレアアース輸出が急増した原因について、五鉱証券の鉱産業界アナリストの陶敏敏(タオ・ミンミン)氏は、
 「2012年同期の輸出量が284トンと少なすぎたことが主因だ」
と指摘した。
 また、2月のレアアース輸出量の急増は、価格の下落による影響を受けた。
 データによると、2月のレアアース価格は1トン当たり2万2650ドル(約214万円)となり、前月の2万5540ドル(約241万円)から11.32%低下した。

 陶氏は、
 「レアアース価格が割安となったため、輸出量が増加した。特に3月は通常ならばレアアース販売のピークであり、各企業は事前に在庫を確保する。
 また、2月は春節(旧正月)の長期休暇による影響を受けた。
 各社は休暇明けの稼働再開後、在庫を集中的に補充した」
と分析した。
(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山)


 中国のレアアースは一時、世間を賑わしたが、いまは見る影もない。
 安いから買っていたので、高値になったら見向きされなくなる。
 中国以外で採掘が進行すれば、なにも中国から買うことはない、ということになるのは当然の商業論理である。
 レアアースはもう戦略的資源ではなくなっているということである。



サーチナニュース 2013/04/03(水) 12:24
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0403&f=national_0403_020.shtml

【中国ブログ】わが国じゃレアアースを管理できぬ…日本に学べ

  日本はこれまでレアアースの輸入を中国に依存し、中国も世界のレアアース供給量の90%以上を担ってきた。
 しかし、小笠原諸島の南鳥島近海の海底から高濃度のレアアース(希土類)堆積物が発見され、今後はレアアースを巡る日中の力関係にも大きな影響が出ることが予想される。

  これまで中国はレアアース大国として、レアアースを“戦略的切り札”としてきた。
 レアアースは収益を生む資源であると同時に、中国は国際社会での“発言権”を強めるための道具として活用してきた。
 尖閣諸島(中国名:釣魚島)海域での漁船衝突事故の際、
 中国は日本へのレアアース輸出を制限し、事実上の“報復”を行った。

  中国人ブロガーの楚氷霜烽下午茶(ハンドルネーム)さんはこのほど、日本のレアアース発見について、自身のブログで「わが国は事実を受け入れ、今こそ日本から学ぶべきだ」と主張した。

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  レアアースは副産物としてトリウムといった放射性物質まで採掘される。
 筆者は、中国国土は放射性物質によって汚染されているにもかかわらず、白菜を売るかのような安値でレアアースを海外へ流出させていると指摘。
 筆者は中国政府はレアアースをまったくコントロールできていないと主張、資源を「無駄に浪費してきただけ」と痛烈に非難した。

  レアアースの採掘者は巨額の富を得る一方、中国国民には何ら利益をもたらしていないと主張する筆者は、
 「レアアースを巡って中国が味方同士で足を引っ張り合い、その醜態を世界にさらしてきた」
と主張。
 日本のレアアース発見はこうした人びとを押しとどめる良い機会になったと喜んだ。

  筆者は日本国民の「民度」は中国人よりもずっと高いと述べ、民度の高い国民は自国の資源を「より良く用いる能力」を備えていると主張。
 日本はレアアース資源をより有効に用いて「発言権」を強め、国家の利益を拡大するために活用するだろうと推測した。

  筆者はレアアース問題において、日本は中国に「最良の教育」を与えてくれたと主張。
 中国の専門家のなかには日本のレアアース発見は中国に「何ら影響を与えない」と述べる人もいるが、筆者はこのまま間違った道を進むつもりなのかと反対意見を唱え、「今こそ中国は隣国から学ぶべきだ」と強調した。

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  中国ではレアアースの不法採掘や密輸が後を絶たず、中国政府はまったくと言って良いほどレアアースを管理できていない。
 中国網日本語版(チャイナネット)によれば、
 中国のレアアースの密輸量は年間2万トンにのぼり、輸出総量の約3分の1に相当する。




レコードチャイナ 配信日時:2013年4月24日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71601&type=0

<在日中国人のブログ>日本の「レアアース大国」への道のりは長い

 2013年4月21日、華字紙・日本新華僑報の蒋豊(ジアン・フォン)編集長は
 「日本のレアアース大国への道のりは長い」
と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその内容。

 資源が乏しい日本では、
 レアアース(希土類)は「産業のビタミン」「産業の金」と呼ばれている。

 最近、日本の南鳥島沖の排他的経済水域(EEZ)の海底からレアアースを含む泥が発見された。経済産業省によれば、この鉱床のレアアースの濃度は中国の鉱石の10倍以上、埋蔵量は日本国内の消費量の数百年分にあたり、しかも海底から数メートルのところにあるため採掘が比較的容易だという。

 また、ホンダはハイブリッド車用ニッケル水素バッテリーからレアアースを抽出し、ニッケル水素バッテリーの材料として再利用することに成功したほか、山口大学、愛媛大学、東京大学の共同研究チームは、三重県でレアアースを含んだ新種の鉱物を発見したと発表した。

 日本では、電子、自動車、精密機械などの中心的産業だけを見ても、レアアースの需要は膨大である。
 中国のレアアース輸出規制で痛手を受けた日本は、レアアースの備蓄を増やそうと手を尽くすとともに、代替品の開発に資金を投入している。
 最近の一連の報道は、日本がレアアース資源の自給という道において重要な一歩を踏み出したと象徴しているかのようだ。

 しかし、日本が
 「レアアース大国」となる日は本当に近いのだろうか?
 各種要因を総合すれば「道のりは長い」
と言うべきだろう。

 まず、南鳥島沖で見つかったレアアースの埋蔵地点は日本の最東端にある。
 いくら採掘が容易だと言っても、単純に電力消費量だけでも膨大で、コストが高くなってしまう。
 また、むやみに開発すれば生息する生き物の急激な減少を招き、海洋環境を破壊し、取り返しのつかない結果を招きかねない。
 福島の原発事故で周辺の海を汚染し国際社会から非難を浴びた日本としては、より熟考するべきだ。

 次に、研究レベルでの資源発見と商業化は別の問題であり、技術だけでなく政治、法律など様々な問題が関わってくる。

 日本では最近、次世代エネルギーとして期待される「メタンハイドレート」の投資詐欺が問題になったが、日本国内の大企業や暴力団にとっては、レアアースの開発も非常に大きな魅力のある市場であり、烈しい競争が起きるのは必至である。
 このため、戦略的資源の開発、利用、管理に関する法律を国レベルで早急に整備することが求められる。

 米国政府はシェールガスを「エネルギー革命」とうたい、経済成長の起爆剤になると期待している。
 日本政府もレアアースやメタンハイドレートの発見に希望を見出し、米国に倣おうと準備している。
 しかし、もし関係する政治、法律問題を解決できなければ、「レアアース大国」という願望は新しい矛盾、問題へと変化するだろう。(翻訳・編集/KU)

●蒋豊(ジアン・フォン)
25年以上にわたってメディアの仕事に携わる。1999年創刊で年間発行部数324万部を誇る日本の中国語紙・日本新華僑報編集長。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。





【国家の品格=ゼロ】


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