2013年3月14日木曜日

中国で大量消費される割り箸、自然界の大きな負担に



●12日、森林率が20%程度でしかない中国で、大量に消費されている使い捨ての割り箸が自然界に大きな負担を強いている。写真は北京市で朝食を売る屋台。割り箸を“再利用”するために洗って日に干しているところ。


レコードチャイナ 配信日時:2013年3月14日 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70268&type=0

中国で大量消費される割り箸、自然界の大きな負担に―香港紙

 2013年3月11日、中国で現在開催されている全国人民代表大会に出席したある代表が
 「大量に消費されている使い捨ての割り箸が自然界に大きな負担を強いている」
と語ったことを、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙の報道を環球時報が12日付で伝えた。

 吉林森工集団(グループ)の柏広新(バイ・グアンシン)会長によれば、中国で生産される使い捨ての割り箸は年間で800億膳にものぼり、
 「標準的なサイズの割り箸を並べると北京市の天安門広場が360個分埋め尽くされる」
とされる。

 中国国家林業局が2009年に行った調査では、中国の国土面積に占める森林面積の割合
 「森林率」は20.36%で、世界139位。
 1人あたりの平均森林面積は0.145ヘクタールであり、世界平均の4分の1に過ぎない。
 柏氏は
 「使い捨ての割り箸による自然界への負担を解決するには1人1人が自然の浪費をやめてマイ箸を持ち歩くことと、割りばしに替わる代替製品を開発する必要がある」
としている。


 以前に日本でもこの手の問題があった。
 「割り箸は資源の無駄遣い、割り箸をやめてマイバシを持とう」
 というヤツだ。
 だが調べてみたら、割り箸は森林を成長させるために間引いた間伐材で作られており、処理に困った間伐材にとっては割り箸は最も有効な資源利用であることがわかり、今度は
 「マイ箸はやめて割り箸を使いましょう」
ということになってしまった。
 箸に使われない間伐材は燃やすしかなかったのだ。
 果たして中国はどうなのだろう。

  wikipediaで調べてみた。

国別の森林率(例)
    アジア
        中国 : 21.2%
        韓国 : 63.5%
        日本 : 68.2%
        インド : 22.8%
    ヨーロッパ
        フィンランド : 73.9%
        フランス : 28.3%
        イタリア : 33.9%
         オランダ : 10.8%
        ノルウェー : 30.7%
        ロシア : 47.9%
        スウェーデン : 66.9%
        イギリス : 11.8%
    北アメリカ、中央アメリカ
        アメリカ合衆国 : 33.1%
        カナダ : 33.6%
    オセアニア
        オーストラリア : 21.3%
    南アメリカ
        アルゼンチン : 12.1%
        ブラジル : 57.2%

 つまり日本は有数の世界の森林大国であり、あのアマゾンの密林をもつブラジルより上をいっている。
 反面中国は日本の1/3以下である。
 「緑の日本列島」に対して「砂漠化する中国」である。
 日本では割り箸は奨励されるが、これをみると中国はやはりマイ箸をもつべきだと思うようになる。


レコードチャイナ 配信日時:2013年3月17日 7時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70366&type=0

年800億膳の割り箸を消費する中国
……数世紀にわたる箸VSフォーク論争が決着した!―英紙


●15日、参考消息によると、英紙デイリー・テレグラフが中国の割り箸大量消費の問題を取り上げ、箸からフォークに切り替えるべきと提唱した。写真は広西チワン族自治区で行われた割り箸製造企業の検査。

 2013年3月15日、参考消息によると、英紙デイリー・テレグラフが中国の割り箸大量消費の問題を取り上げ、箸からフォークに切り替えるべきと提唱した。

 14億人の人口を抱える中国。
 割り箸の消費量は年800億膳に達している。
 これだけの割り箸を作るのに必要な樹木は2000万本。
 すでに中国は必要とする木材を自国ではまかなえない。
 今や中国は世界最大の木材輸入国だ。
 フォークと箸、どちらが優秀か。この議論は数世紀の長きにわたり続いてきたが、もはや結論は出たと言ってもいい。
 中国は箸を捨て、フォークに替えるべきだ。

 以上がデイリー・テレグラフの主張だが、記事のコメント欄にはいくつも面白い書き込みがある。
●.「俺は何度も中国に行ったけど、割り箸よりもプラスチック製の何回も使える箸のほうが多かった」
●.「割り箸だけじゃなくて、プラスチックや竹、金属製といろんな種類の箸があるよ。
 なんでそのことが記事に書かれてないの?」
●.「ステンレスの箸じゃダメなの?」
●.「ぼくは箸を使うのが好きだね。
 ご飯を食べながらもう一方の手で別のことができるし。
 繰り返し使える箸を欧米も受け入れたらいいのに」。

箸=割り箸という強引な論理展開の記事に疑問符を投げかける書き込みが多いようだ。


wikipediaから

 割り箸と環境負荷 
 日本での割り箸消費量は年間およそ250億膳でその9割以上が輸入である。
 2006年、日本で使用された割り箸の98%は輸入品であり、その内99%は中国からの輸入品であった[4]。

 割り箸は、使い捨ての象徴としてしばしば批判の対象とされる。
 1940年頃からすでに割り箸の使用は批判されている。
 その後もたびたび論争が巻き起こっている。
 今日に繋がる森林破壊の観点からの批判は1989年に「割り箸を使用することにより熱帯雨林が破壊される」という報道が発端であった。

 輸入材のほとんどは建築材料等にならない木を有効利用して作られており、森林資源の継続性の観点から計画的に生産されることが重要とされる。
 輸入品の多くは、割り箸などを製造するために伐採した材木を用いており(ポプラは植林材を使用また建材には不向きでパルプ用材の中から径の太い15-30cmの物を使用している)、乱伐や使用後の箸の焼却による二酸化炭素(CO2)の排出など、環境問題への影響がある。
 中国では、輸出向けの割箸製造が増えるにつれて、自国内でも消費が増えており、皆伐が進む方向にある。

 国内産の割り箸においては間伐材や木材加工時における捨てられるゴミ(廃材・残材・余材等木材として利用価値の無いもの)から割り箸や爪楊枝を製造しており、国内産の割り箸では環境負荷は小さい。
 林野庁では2005年度から「木づかい運動」をスタートさせており、森林の放置によって生じる木々の密集による森林環境の悪化を防ぐための間伐などCO2をたっぷり吸収するような森林形成と国産材の積極的利用を通じた山村活性化を進めている。

 林野庁の「こども森林館」のホームページでは
 「割り箸を使用する私たちも大量生産・大量消費を見直し、バランスのとれた循環型社会に向けて取り組む必要があるのではないでしょうか」としている。

割り箸からの転換
 中国では2006年11月より資源保護政策の一環として輸出関税10%が付加されるようになった。
 このため、割り箸を大量に使用する飲食業界では、値上がりや輸入中止などのリスクが危惧されている。
 松屋フーズや吉野家のように、割り箸を取り止め、通常の箸(かつて学生食堂や社内食堂、大衆食堂などで使われていたもの)に切り替えた飲食チェーンもある。

 日本では、外食時にも割り箸を使わず、自前の「マイ箸」を使う運動を進めている団体もある。
 また、韓国では自国の文化の保護とCO2排出量の抑制を目的として、割り箸に多額の税金を課しているため、ほとんどの飲食店では鉄箸を洗って繰り返し使用している。
 しかし、割り箸の替わりに石油を原料とするプラスチックの箸を使用している場合もある。

 なお、中国から輸入された割り箸に二酸化硫黄などの漂白剤・防カビ剤・防腐剤が多く残留しているものがあり、人体への影響も懸念されるため、厚生労働省が監視している。

竹割箸への転換 
 近年、木製の割箸から竹製の割り箸への転換も進んでいる。
 竹は3年余で成長し再生が早く、また、竹製の割り箸には折れにくく美しく割れるといった利点もある。







【国家の品格=ゼロ】


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